税理士の経営・財産・相続トピックスVol.021「2014年度の国の借金」
2014年度の国の借金が1053兆円になりました。
とうとう1000兆を超えてしまったという感じです。
1000兆円、想像がつかないくらいの大きさですね。
1995年の国の借金は300兆円程度でしたから、この20年で減るどころか、700兆円も増えてしまいました。
日本の税収が2014年度で52兆円ですから、税収の20倍の借金があるわけです。
よく国の借金は家計に例えられますが、給料500万円のサラリーマンが1億の借金をしているのですから、大変なことです。
このように書きますと、「いやいや給料以外にもいろいろ収入があったり、実はタンス預金なるものがあるのだよ」という声がどこからか聞こえてきそうです。
企業経営に置き換えますと、何が問題なのでしょうか?
実は、借金が増え続けていることが問題です。
借入は、設備投資などで増えることは必ずあります。また、経営がうまくいかず資金繰りが苦しいときもあります。
しかし、借りる前提は返済の目処が立つことです。
利益を計上して、返済し、内部留保を蓄積して、次の事業に備えることが重要なのです。返済の見込みがない借金をすれば企業は必ず倒産します。
事業においては、将来の返済に責任を持つことが経営者の借入に対する判断です。
私も経営者の1人になりますが、将来世代が納得できる経営判断をしたいものです。
国においても、企業経営においても、そして家庭においても、先人の判断はすばらしかったと、言われるような運営を心がけたいと思います。
それにしても1000兆円、大きすぎますね。
(2015年6月1日 税理士法人日本経営 代表社員税理士 丹羽修二)
本稿は一般的な内容を分かりやすく解説したものです。実際の税務・経営の判断は個別具体的に検討する必要がありますので、税理士など専門家にご相談の上ご判断ください。本稿をもとに意思決定され、直接又は間接に損害を蒙られたとしても、一切の責任は負いかねます。
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